第7回は越智さんからの紹介で58回生の篠隈光彦さんに登場していただきます。ご本業の他に在福岡ネパール王国名誉領事の肩書きをお持ちの篠隈さん。早速ネパールとのご関係から伺ってみました。

【PROFILE】
■name : Mitsuhiko Shinokuma
■birthday : 1941.Nov.16th
■height : 178cm
■weight : 75kg
■graduation : 1960.3(#58)
■H.P: members.tripod.co.jp/fncepc/
Fukuoka-Nepal Children's Education
Promotion Committee

■ ネパール、NGO活動
― 名誉領事になられるまでいろいろとネパールに貢献されたと思いますが、具体的にはどんなことをされてきたんでしょう。

「ネパールの子供達のための教育支援に関するNGO活動。私の就任式のときにパネルで紹介しましたように、小学校等を建ててあげました」

― 学校ができてもう3年目、卒業された生徒さんもいらっしゃると思うんですが。
「まだ、卒業した生徒はいません。いまは最高学年の5年生まで在学してます」

― 今後、卒業してドンドン大きくなっていくのも愉しみだと思うんですが。
「そうですね。今、中学校をつくって欲しいと言われています。心境としてはぜひつくりたい。教室の準備もすでにできてるし。ただ、スタッフや先生の調達という問題があるし。今は(ネパールの)皆さん方に、自分達でできるものは何かということを考えてもらっています」

― ネパールではみんなが教育を受けているという感じではないんでしょう。
「経済的な理由でね。彼らの国は学校を運営する経済的資源のない国。自給自足という環境が圧倒的であって、それでもまだ自分の食料すら満足にはできてない。学校に通うということは授業料の負担が必要。だけど無償で勉強させるだけの政府の態勢もとれていないのが現状です」

― 子供達は働いているという意識はあるんですか。‥何かをつくるといった産業はないんですか。
「うん、家事の手伝い。働いてお金をもらうというパターンじゃない。今は産業を、というところまで考えていくことが大きなテーマかな。教育を原点としてやがて福岡に留学して。いま、来ている留学生たちにもネパール王国のためにどんな仕事ができるか模索させたいと思ってるし、僕らができることでサポートできることはやっています。そういう若者たちがこれから増えていくことだと思う。20年、50年のピッチで変わっていくのか、それはわからんし、むずかしいことだと思いますけどね」

■ 福商会と国際支援
― そうですね、人生のスパンで考えないといけないですね。
「僕らはね、答えが出る前に死んどうよ(笑)。だけど、その仕事を継承してくれる人がいればいいなと思っています。…ぜひ福商会が中心となって、これからの福商会の仕事として取り上げるくらいの価値のある話だと思うのですが、どうでしょうか」

― fukusyo@ネットワークの中では目的には国際支援というのもあるようです。
「考え方としてそういう部分は必要になってくると思いますね」

― それにはやはり組織づくりが必要ですよね。
「福商会としての国際貢献の在り方、例えば国際貢献委員といったものも将来できると夢はどんどん広がっていくと思います」

― 委員会という発想はいい考えですね。
「そういうものがあって初めて理事会というのが機能して行くのではないでしょうか」

―では、最後にfukusyoの後輩、在校生に対して何か一言ありましたら、きかせて下さい。
「『志(こころざし)』…『ゆめ(ドリーム)』。これはね、大人も学生も、60過ぎても、志を持てということを私は声を大にして言いたいですね」

― ありがとうございました。

Editor:Coppa Mijinco

次回、第8回のフクショウのわ
どうぞご期待下さい。


▼△▼ 編集後記 ▼△▼
 お話しをうかがったのは在福岡ネパール王国名誉領事館および福岡・ネパール児童教育振興会のオフィスのビル6階の部屋だったんですが、そこからの景色がよかったんです。来年、桜が咲く頃にまたうかがってみようかなと思います。
 ネパールの教育環境の整備ひいては経済発展という大きくて息の長いプロジェクトに取り組まれ、私たちが持っていなかった目を下さった篠隈さん、本当にありがとうございました。